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西村佳哲。リビングワールド・代表。ときどき作文。

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秋のワークショップにむけて

NISH (Living World) 2007-08-06

ここ数年間、「ワークショップってなんだろう?」ということを考えています。

以前ある建築系の本に、こんなコラムを書いたのを思い出しました。

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創造的(creative)であることと生産的(productive)であることは異なる。
CreateとMakeでは言葉の重みが違うように、創造は単なるモノづくりではない。しかし私たちには、その仕事を生産的に取り扱おうとする傾向がある。

その一例が、企業や大学の一角で見かける「コラボレーション・ルーム」だろう。コラボレーションからも、創造性からもほど遠いあの部屋。

(中略)

成功したプロジェクトの歴史をさかのぼってみると、極めて主体的な力の発露を見かけることが出来る。

たまたま路上で出くわした二人が、ガードレールに腰掛けて二時間以上話し込んだとか。黒板のスペースが足りなくなって、そのまま横の壁に書きつづけたとか。

それが成功例であってもなくても、関わったメンバーが誇りを抱くたぐいのプロジェクトはこうした逸話にこと欠かないし、メンバーは実にいきいきとそのエピソードを語る。
このワクワクする感覚は、いったいなんだろう。

場所やしつらえについては、少し条件が不足しているぐらいでちょうどいい。
コラボレーションの成否はおもに、能力と能力、センスとセンス、つまり人と人の組み合わせやそのタイミングに依存しているからだ。
 

コックピットのように機能的な空間は、なすべき仕事が決まっている時にデザインできる。しかし創造の創造たるゆえんは、そのなすべきなにかが、その場でつくり出される点にある。

夢とは「だから」見るものではなく「にもかかわらず」見るものであり、だからこそ尊い力なのだとミヒャエル・エンデは語った。創造をめぐる力もこれと同じだ。

小さな子どもは、なにもつくっていなくても十分に創造的である。また彼らは足りないと感じれば、新しい遊びを自分でつくる。
「プレイルーム」で遊ばせたいのは大人であって、子どもはどこででも遊ぶ。
オフィスのデザインでも、妙にお膳立てを整えるより、働き手の主体性を虚勢しない工夫をかさねたい。
 
(中略)

生産はシステムの仕事だが、創造は人の仕事だ。
それは特定の場所ではなく、人と人の関わり合いの中に生まれる。

私たちはこの期におよんで、コミュニケーション・スキルの上達を求められているわけだが、世の中の通説は「最近の若い人たちは、表面的な人付き合いは如才なくこなすが、一歩踏み込んだ関わり合いに不慣れで、傷つきやすく・へこみやすい」だ。
僕は若かった頃、大人による若者評はことごとく「はずれている」と感じたものだが、実際のところどうなのか…

プロジェクト・ブック」彰国社 より 文・西村佳哲

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書いたのはオフィスの話だけど、ワークショップの話にも置きかえられる。
「その場でつくる」ことを大事にしたいと思う…っていうか、でなかったらそれはファクトリーでは?

そんなことを考えながら、この秋、ふたつのワークショップを開催します。平日開催・少人数の場ですが、ご興味のある方は、ぜひお越しください。
 
◎リビングワールドのワークショップ
「自分の仕事について・なにか」 二泊三日

 2007年9月6日(木)ー 8日(土)
 神戸 三田・関西学院大学 千刈キャンプ 定員となりました

◎非構成的エンカウンターグループ 四泊五日
 2007年10月1日(月)ー 5日(金)
 長野県 安曇野・穂高養生園「森の家」 定員となりました

 
*最初の写真は柳宗理さんの仕事場=工房の窓辺より(1996)
 
→他のエッセイもみる

by nish 07年8月6日

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