Mind the World

金沢21世紀美術館（金沢・2004）

金沢21世紀美術館の開館記念展示「21世紀の出会い─共鳴、ここ・から」（2004/10/9～2005/3/21）に、サウンドバムが展示参加。

川崎義博（NADI）とともに、日本科学未来館「世界の音を聴こう！」につづく、ミュージアム用のサウンド・インスタレーションを制作。高さ4メートル・幅27メートルの壁面を世界地図に見立て、24カ所の音を、ヘッドフォンでレイアウトしました。

上は、オープン10日前の様子。IDEE製作の木のベンチが、すでに納品されている。

10/9、美術館オープン。「21世紀の出会い─共鳴、ここ・から」という開館記念展。最初の二日間で、約三万人が訪れた。

美術館の設計はSANAA（妹島和世・西沢立衛）。直径113メートルの完全な円形プランで、周囲の外壁はすべてガラス。
正面もなければ塀もない、街に公園のようにひらかれた美術館。写真は南・ライブラリー側からの眺め。

西側からの眺め。横幅27メートルのこの壁面が、サウンドバムの展示空間。右手奥に、三宅一生・APOCの展示も見える。

備え付けのベンチを壁際によせて、24カ所の音を線上にマッピング。川崎氏はこの展示のために、すべての音を再編集した。

ロンドンのヘッドフォンを手にする女性。世界各地からアート・デザイン・建築分野の人々が集まった。

日本からは、東北・最上、東京、京都、奈良、有馬、屋久島の音が参加。世界各地の音源は、川崎のほか、サウンドバムの岡田晴夫などによる録音を含む。

視覚的な情報は、海岸線・河川と地名と録音年月のみ。

展示タイトルは「Mind the World」。日本科学未来館での「世界の音を聴こう！」（2003）につづく、サウンドバムにとって、三つめの展示デザイン。

アーティスト・リレートークでの川崎氏。St. GIGAにはじまる、サウンドデザインの話を30分ほど。最後はホールの扉をあけて、空間の音に耳を開いて。

世界地図を横方向に展開。経度情報はそのままに、音を配置している。この絵を会場でイメージする人はきわめて少ないかも。
各ロケーションの位置関係やスケール比較も面白いのだが、それはまた別の話。

Mind the World（Mind the World: Wall）
展示期間：　2004/10/9～2005/3/21

キュレーション：　金沢21世紀美術館（黒沢伸　長谷川祐子　大橋浩美）
制　作：　サウンドバム・プロジェクト
サウンドデザイン：　川崎義博（NADI）
使用音源収録：　川崎義博（NADI）　岡田晴夫（パイオニア）　小林博樹　西村佳哲（LW）
壁面デザイン：　藤本たりほ・西村佳哲（LW）

機材協力：　パイオニア株式会社　株式会社オーディオテクニカ　フォステクスカンパニー
造作制作：　ハンドファクトリー有限会社（大村守一）

Special Thanks to：　春木祐美子　岡嶌要（IDEE）　木村亮介　岩崎剛　川崎智央　岩政隆一（GK TECH）

by LW 2004/10/9