プレデザイン・公開授業

1月下旬に東京・上野毛の多摩美で行われる「プレデザイン」という集中講義の一部を、一般公開します。
ちなみに上野毛校の造形表現学部(旧二部)は、今年の一年生を最後に閉じてゆくので、この授業もこれが最後となります。
 1/21(火)18:00〜21:10 西村佳哲 レクチャー
 1/25(土)13:00〜19:00 ミニフォーラム
   「デザインで、なにを?」
    ゲスト:中川たくま(青い月 | 福岡)
        F/Style(星野若菜・五十嵐恵美 | 新潟)

左:エフスタイルのふたり(写真は「くらすこと」のインタビュー記事より拝借) 右:中川たくまさん

場所:多摩美術大学・造形表現学部(上野毛校) 本館301
交通案内
└ 図中の「上野毛キャンパス」をクリック。校舎は環状八号線側から正面の建物(施設紹介ページの図では A)。その3階です。

学外からの参加について:
・お申込みは不要です(むろん参加費も不要)
・ただし遅刻はナシで5分前には教室にいて欲しい
・録音はお断りします
*学外者の参加を歓迎する理由は、末尾に書きます

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◎1/21の「西村佳哲レクチャー」について
休憩を挟みながら約3時間の語りおろし。テーマはその週末のフォーラムと同じく「デザインで、なにを?」になると思われる。
プレデザインは約10年前に、西村の起案から始まった授業です。基礎的なデザイン・造形トレーニングをくり返した一年生の最後に、「デザイン」と自分の関係の再検討が行えることを目的にしています。
これまで、榊原 晏・岡村裕次・矢野英樹・福田 桂・青木将幸らの先生方と育ててきました。(現在は矢野と西村の2人)
21日の授業は、前日から始まっている今年のプレデザインの履修学生・約70名に、外部からの聴講参加者を交えて進めます。
外から来る人が多摩美学生より多くても問題ないので(むしろ望ましい)、遠慮無くどうぞ。
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◎1/25の「ミニフォーラム」について
この日は全6時間。「長い…」と思うかもしれませんが、たぶんあっという間です。
中川さんは、福岡・九大の田北雅裕さんが紹介してくれたひと。去年お会いして、「こんな人がいます!」と世間にのろしを上げたい気持ちになった若手のひとり。
こんなふうに、デザインの力能を身に付けたり、自分なりの仕事を育ててゆけるんだな、と嬉しい気持ちで見上げています。
エフスタイルのふたりは、一昨年に刊行した『なんのための仕事?』にもインタビューが載っていますが、同じような美大のデザイン教育を経て、こんなふうにこの世界の只中にいるなんてなあ。
そのあり方に、この数年間つねに打たれている。
中川さん、星野・五十嵐さん、それぞれが「どんなふうに自分の仕事を育ててきたか」「その中でなにを大切にしてきたのか(いるのか)」を、本人たちによるプレゼンテーションや、西村がお話をうかがう公開インタビュー、そして居合わせたみんなとのやりとりを交えながら、過不足のないちょうどいいペースで、味わい・確かめてゆきたいと思います。
またとない機会になると思う。
 
中川たくま(青い月|福岡)
福岡、長崎、北部九州をフィールドに、福祉・病院・子ども・NPO・文化・環境などの分野でプランニングとコミュニケーション・デザインを担う。帽子作家の奥さんと2人で、デザインとものづくりの小さな事務所を育てている。
http://aoi-tsuki.com

 
エフスタイル(F/Style|新潟)
F/Styleは、五十嵐恵美・星野若菜の二人が2001年、大学卒業と同時に地元新潟でひらいたデザイン会社。地場産業のつくり手と、つかい手の間に立ちながら、商品の企画提案から販路開拓まで一貫してかかわり、お金も気持ちも循環させる仕事のありようが実現している。
http://www.fstyle-web.net

 
学外からの参加を歓迎する理由
多摩美の上野毛校は二部(夜間の大学)として始まった場所で、ふだんの授業は18時に始まります。
そのため社会人学生も多く、高卒間もない学生から中高年まで、多様な年代の人間がたがいに学び合える、いい空間でした。
が、ここ数年の経済状況の厳しさによるのか、社会人の割合は減り、せっかくの多様性はやや損なわれていて。この2日間はそれを補える機会になれば、と考えています。
よその美大や、デザイン専門学校で学んでいる人たちも、どうぞお越しください。
教育方針や指向性は学校ごと・講師ごとに違いますし、たとえ同世代でも、学生たちのモノの見方も異なるので。美大以外の教育機関の学生たちは、なお異なるのでウェルカムです。
本人が自分の立ち位置を捉え直そうとするとき、遠い星というか、灯台というか、自身を相対化できる他者の存在はとても機能するはずなので、ぜひいろんな人にその場にともにいていただけたらと思っているわけです。
社会人(という言い方は変ですけど)、美術系に限らず他大学の学生も、もちろん高校生も。まあつまりどなたでも。「行ってみようかな」という気持ちが浮かんだら、どうぞ!
 
先に書いたとおり、お申込みは不要です。
予約はスケジュール帳に。:-)
(気が向いたらTwitterで「いく」と @lwnish に呟いていただけると、多少反応をつかめるので助かります)
 

by 2013年12月31日